イニシェリン島の精霊

ウォルト・ディズニー・ジャパンから2023年1月27日に劇場公開された「イニシェリン島の精霊」の感想記事です。

第95回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞(コリン・ファレル)、助演男優賞(ブレンダン・グリーソンとバリー・コーガン)、助演女優賞(ケリー・コンドン)など8部門9ノミネートされた作品です。

オススメ度3.1

あらすじ&予告編

1923年、アイルランドの小さな孤島イニシェリン島。

住民全員が顔見知りのこの島で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから絶縁を言い渡されてしまう。 理由もわからないまま、妹や風変わりな隣人の力を借りて事態を解決しようとするが、コルムは頑なに彼を拒絶。

ついには、これ以上関わろうとするなら自分の指を切り落とすと宣言する…

作品情報

原題:The Banshees of Inisherin

製作国:アメリカ、アイルランド、イギリス(2022年)

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

監督:マーティン・マクドナー

本編:109分

出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソンほか

レビュー

時代設定を1923年とし、架空の孤島であるイニシェリン島を舞台にした会話劇。

人々はパブで呑むことを楽しみにする程度の取り立てて浮き沈みのない毎日を過ごしていたが、ある日2人の男たちの仲違いを発端として島全体にまで怪訝な空気が広がっていき、その理由がなんのか、方向性がほとんど見えないまま物語は幕切れへと突き進んでいきます。

海の向こうに見えるアイルランド本島ではまさに内戦が続いていて、大砲の音が島に伝わってくる描写があるなど、おそらく些細な諍いがエスカレートし広がる内戦に比喩的な位置付けを重ねることで訴えかけているところは強く感じるのですが…

コリン・ファレルとブレンダン・グリーソンが織りなす会話劇と、ロケ地であるアラン島でのロケーションは映画としてクオリティを高めてくれてはいるものの、物語としては漠然とし過ぎていて没入感は低いように感じます。

緊張感はあるので飽きずに観られますが、賛否分かれる作品であるように思うところでもあります。

個人としてはコリン・ファレルのように眉毛が八の字になってしまう作品でした。

評価

脚本2.5

配役3.5

演出3.0

音楽3.0

映像3.5

 IMDb 7.7 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 96% Audience 75%

metacritic METASCORE 87 USER SCORE 7.3

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