アンカット・ダイヤモンド

Netflix
引用元:Netflix

Netflixから2020年1月31日に独占配信された「アンカット・ダイヤモンド」の感想記事です。

オススメ度3.4



あらすじ&予告編

ギャンブル中毒の宝石商ハワードは、借金まみれで常に取り立て屋から監視されていた。

そんなある日、ハワードはエチオピアで採掘されたブラックオパールの原石を手に入れる。

ハワードはその石をオークションに出品して大儲けしようと考えていたが、店を訪れたNBA選手ケビン・ガーネットが異常なほどに興味を示し、仕方なく彼と取引することに。

しかし事態はさらにハワードの望まぬ方向へと転がっていく…




作品情報

原題:Uncut Gems

製作国:アメリカ(2024年)

配給:Netflix

監督:ベニー・サフディ、ジョシュ・サフディ

本編:130分

出演:アダム・サンドラー、ラキース・スタンフィールド、ジュリア・フォックス、ケビン・ガーネット、イディナ・メンゼル、エリック・ボゴシアンほか



レビュー

サフディ兄弟 x アダム・サンドラーというだけでこうなるのはわかっていた気がする。

王道ストーリーから最もかけ離れたと言って良いほどに映画からストーリー性を引き剥がす。

この感触は『グッド・タイム』(2017) で経験済み。 犯罪者の兄が病院に収容された弟を脱走させるというストーリーを、ドジと勘違いと浅慮な場当たり的行動からどこに向かっているのか全くわからないジェットコースターに乗せられてしまうような感触。  それでいてやたらとエネルギッシュだから困ってしまう笑

そんな良くできた物語へのアンチテーゼが本作でもしっかり垣間見える。

アダム・サンドラーが何を考えてどうしたいのか、ロジカルでは到底測れないある意味破天荒なキャラクターを見事に演じている。  破滅願望があるわけではないし、成功も家族も愛人も全てを手に入れたい。  瞬間的なエネルギッシュがどこから来るのかはわからないが、全く予測不能なクライマックスへなし崩し的になだれ込む様はある種の圧巻すら感じる。
NBAファンカメラによく登場するアダム・サンドラーだけに、ケビン・ガーネットが顔出しではなくしっかり本編に出てくれるのは嬉しい限り。
A24の今後の顔役になるかもしれないサフディ兄弟の挑戦は、もしかしたら戦略的に表現の解体を試みるという新たな刺激を映画界にもたらすかもしれない。



評価

脚本3.0

配役4.0

演出4.0

音楽3.0

映像3.0



IMDb 7.4 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 91% Audience 52%

metacritic METASCORE 93 USER SCORE 7.2