ザ・フラッシュ

ワーナー・ブラザース・ピクチャーズから2023年6月16日に劇場公開された「ザ・フラッシュ」の感想記事です。

DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の12作目となる作品です。

オススメ度4.8

あらすじ&予告編

フラッシュことバリー・アレンは母親のノラの死を防ぐために時間を遡るが、スーパーマンによって倒されたはずのゾッド将軍が復活してしまう。

バリーは若い頃の自分、ブルース・ウェインことバットマン、そしてスーパーガールの助けを借りることとなる…

作品情報

原題:The Flash

製作国:アメリカ(2023年)

配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

監督:アンディ・ムスキエティ

本編:134分

出演:エズラ・ミラー、サッシャ・カジェ、マイケル・シャノン、ロン・リビングストン、マリベル・ベルドゥ、キアシー・クレモンズ、アンチュ・トラウェ、マイケル・キートンほか

レビュー

『ジャスティス・リーグ』(2017)に登場した史上最速のヒーロー”フラッシュ”ことバリー・アレンが、亡くなった母親と無実の罪で刑務所に収監されている父親の名誉を取り戻すため、過去に飛んで歴史を改変する。

ストーリーは取り分け斬新なものではないが、構成上で様々なヒーローやヴィランズが待ち受けているであろう展開が容易に予想できるため、ファンには堪らない作品。

ティム・バートン監督の「バットマン」(1989)、「バットマン リターンズ」(1992)で初代ブルース・ウェインを演じたマイケル・キートンが約30年ぶりにDCに帰ってきて戦うのだから、もはやこれだけで観る価値は大いにあるに違いないでしょう。

DCEUのスタートとして「マン・オブ・スティール」(2013)でスーパーマンの宿敵となるゾッド将軍を演じたマイケル・シャノンをはじめ、あれやこれやとカメオ出演が… 堪らん…

マルチバースの魅力とこれまでの映画ファンのタイムラインがガチっとハマり、まさに至福の一言に尽きますね〜

しかし、それだけでは良作にとどまってしまう本作を秀作に押し上げたのは、間違いなく主演を務めたエズラ・ミラーの演技力でしょう。

「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016)でクリーデンス・ベアボーンを演じ、強烈な印象を残したのが記憶に新しいですが、スーパーパワーを持ちながらもどこか自信のないオタク気質全開の青年ぶりを見事に演じ、コミカルさを最大限光らせた他のスーパーヒーローとは一線を画すことでジャスティス・リーグの今後に思わず期待が高まりますw 栄養補給でパワー回復ってw ゲームかよw

最愛の母を失った過去を変える方法を見つけたら、誰しもがその力を使うのではないか。というタイムトラベルものでもありがちながら感情移入がしやすい設定も非常に引き込まれやすく、等身大のヒーローであるバリー・アレンの悲しくも淡い母への愛と人生の選択の物語は、脚本としての完成度の高さを感じさせます。

加えてCG全開なアクションシーンとコメディタッチで、抜群のテンポでエンドロールまで突っ走ります。

長編映画初出演となるサッシャ・ガジェが演じたスーパーガールも非常に目力の強い良い味を出していたので、今後の作品に注目したいですね〜

評価

脚本5.0

配役5.0

演出5.0

音楽4.0

映像5.0

IMDb 7.3 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 66% Audience 84%

metacritic METASCORE 56 USER SCORE 5.9

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