ビターズ・エンドから2021年8月20日に劇場公開された「ドライブ・マイ・カー」の感想記事です。
村上春樹の同名小説である「ドライブ・マイ・カー」より主要な登場人物の名前と基本設定を踏襲して、同じく村上春樹の小説「シェエラザード」「木野」(いずれも短編集『女のいない男たち』所収)の内容や、アントン・チェーホフの戯曲『ワーニャ伯父さん』の台詞を織り交ぜた新しい物語として構成された作品です。
第94回アカデミー賞で邦画初となる作品賞を含む4部門にノミネートされ、2009年の『おくりびと』以来となる国際長編映画賞を受賞しました。
オススメ度
あらすじ&予告編
脚本家である妻の音と幸せな日々を過ごしていた舞台俳優兼演出家の家福悠介だったが、妻はある秘密を残したまま突然この世から消える。
2年後、悠介はある演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島に向かう。
口数の少ない専属ドライバーの渡利みさきと時間を共有するうちに悠介は、それまで目を向けようとしなかったあることに気づかされる…
作品情報
原題:DRIVE MY CAR
製作国:日本(2022年)
配給:ビターズ・エンド
監督:濱口竜介
本編:179分
出演:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生ほか
レビュー
妻を亡くした舞台俳優兼演出家がドライバーと出会い、ともに過ごすうちに目を背けてきた妻の秘密と向き合う物語。
喪失と再生を大きなテーマとして取り扱い、残されたものの気持ちを描きつつも肝心なところは想像力に委ねるという、ある意味日本ぽい作品です。
その作風は賛否分かれるところではあると思いますが、キャスト、演出とよく表現されていて、自分には経験のない事象ではありながらも感情移入しやすく、終わったあとに考えさせられます。
新型コロナウイルスやウクライナ情勢といった未曾有の懸念がある中、あえて普遍的なところを題材としたタイミングも良かったのかもしれませんね。
3時間は長いですが、心穏やかな何の予定もない日曜の昼間に観るのにオススメしたい映画です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.6 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 97% Audience 79%
metacritic METASCORE 91 USER SCORE 7.4
コメント