異動辞令は音楽隊！

ギャガから2022年8月26日に劇場公開された「異動辞令は音楽隊！」の感想記事です。

監督の内田栄治が、愛知県警がYouTubeに投稿した警察音楽隊のフラッシュモブ映像を視聴したことから着想を得て、警察音楽隊を題材とした作品です。

オススメ度3.3

あらすじ＆予告編
作品情報
レビュー
評価

あらすじ＆予告編

阿部寛演じる30年間現場一筋の鬼刑事”成瀬司”。

コンプライアンスを無視した過激な捜査、同僚刑事の胸ぐらに掴みかかる気性の荒さがたたり、ある日突然捜査一課から、まさかの広報課＜音楽隊＞へ異動が言い渡される…

作品情報

製作国:日本（2022年）

配給:ギャガ

監督･脚本:内田英治

本編:119分

出演:阿部寛、清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、板橋駿谷、モトーラ世理奈、見上愛、岡部たかし、渋川清彦、酒向芳、六平直政、光石研、倍賞美津子ほか

映画『異動辞令は音楽隊！』公式サイト

鬼刑事がドラム奏者に!? 人生大転換エンターテイメント！　主演：阿部寛　原案・脚本・監督：内田英治 - 8月26日（金）全国公開

レビュー

序盤はシリアス系の刑事ドラマからはじまり、異動してからは演奏から絆を作る音楽モノへとテイストへを変化させる作品。

内田英治監督が警察音楽隊のYouTube動画を見て着想を得た本作は、2つの定番サブジャンルを足し合わせた欲張りな構成で展開するも、どちらも十分ではなく、やや物足りなさは否めないように感じます。

特に特殊詐欺という現代性の高い題材は良いものの、大詰めではコメディに寄せ、全てのリアリティ設定が台無しになってしまったことと、フィクションぽさで残存していた薄氷を踏むようなシリアスさまでも損なわれてしまったのが残念です。

しかし、同じ警察内でありながら全く異なるベクトルを持ったその特殊性に着眼したオリジナル脚本は流石であることに違いはなく、キャスト陣の素晴らしさもあって見応えはそれなりにありますし、豪華俳優たちが演じるそれぞれが際立ったキャラたちが、ぎこちなさもやや写る演奏シーンなどの楽器の扱いを含め素晴らしいと思いました。