インターフィルムから2017年7月22日に劇場公開された「ウィッチ」の感想記事です。
ロバート・エガースの長編初監督作品で、第31回サンダンス映画祭で監督賞を受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞するなど高い評価を受けたA24配給作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
1630年、ニューイングランド。 敬虔なキリスト教徒のウィリアムとキャサリンの夫婦と5人の子供たちは敬虔なキリスト教にのっとった生活を送るため、村はずれにある森の近くの荒地に引っ越してきた。
しかしある日、5人の子供の1人赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。
家族が悲しみに沈む中、ウィリアムは美しく成長した娘のトマシンが魔女ではないかとの疑いを抱く。 それをきっかけにやがて一家全員が疑心暗鬼になり、次第に狂気の淵に沈んでいく…
作品情報
原題:The Witch / The VVitch: A New-England Folktale
製作国:アメリカ、カナダ(2015年)
配給:インターフィルム
監督・脚本:ロバート・エガース
本編:93分
出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソンほか
レビュー
17世紀のニューイングランドを舞台に、魔女への恐怖によって崩壊していく敬虔なキリスト教徒の家族を描いていた作品。
ひとことで言ってしまえば、信仰に厚いが故の集団狂気。
終始閉塞感漂う映像の寒々しさの中にアニャ・テイラー・ジョイの美貌が煌めく。
僅かな悪意やそれぞれの主観が織りなす猜疑心などが螺旋状に渦巻き増幅していく様は、もはやホラーにもサイコスリラーにも当てはまらない戦慄という名のジャンルを生み出している感じすらある。
17世紀当時の裁判記録などから生み出された脚本だというのだから尚のこと。
自給自足の傍らで幻覚作用のあるものを口に含んだりしているような明確な描写は見当たらなかったが、宗教や歴史、はたまたミステリーやオカルト、スプラッタに至るまであらゆる要素を孕んで作り出された”魔女創造”。
なんか凄いものを観たと思わざるを得ないが、二度は勘弁。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像[star rate=”5″ max=”5″ number=”1
IMDb 7.0 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 91% Audience 61%
metacritic METASCORE 84 USER SCORE 7.4