ワーナー・ブラザース・ピクチャーズから2022年12月2日に劇場公開された「ブラックアダム」の感想記事です。
DCコミックスのヴィラン「ブラックアダム」をベースとする「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の11作目となる作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
5000年前、テス・アダムは愛する者たちを全て喪い、自らを犠牲にし自身を守った息子から強大な力を受け継ぎ、復讐のために力を振るったが、人間達によって封印されてしまう。
そして現代、5000年の年月を経てテス・アダムは復活し、かつて自身を追い詰めた者たちに復讐するべく現代の地球で破壊神ブラックアダムとして暴れ回る…
作品情報
原題:Black Adam
製作国:アメリカ(2022年)
配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
監督:ジャウム・コレット=セラ
本編:124分
出演:ドウェイン・ジョンソン、サラ・シャヒ、ノア・センティネオ、オルディス・ホッジ、クインテッサ・スウィンデル、ピアース・ブロスナン、マーワン・ケンザリほか
レビュー
あぁ、こんな作品が観たかった。
倫理観や損得なんて一切なし。 歯向かえば殺され助けを乞えば応える。
ご都合主義ドンと来い。 共感できなくていいじゃない。
『ワンダーウーマン』(2017)では、第一次世界大戦時中の各国の事情にフィクション要素を散りばめながら丁寧に描くことで、単なるスーパーヒーローものにとどまらないシリアスさが人気を博しました。
さらに『アクアマン』(2019)では、予想のつかない海中アクションとそのスピード感による斬新な映像が魅力的で、海底都市の美しさも含め遠い宇宙まで行かずとも神秘的な海があるよ!と気付きを与えてくれました。
でもそんなんいらない。 必要なのは圧倒的な破壊力!!とでも言わんばかりの作品です。
マーベルをはじめとしたスーパーヒーローの多様化によってもはや斬新なものなんてないんですよね。
いわゆるマンネリ化した中でいかに社会問題と結びつけるかとか神秘的な要素を入れるかではなく”力”に注力したDCを評価したいですw 大分上から話してしまいましたがw
なのでストーリーもかなりシンプルで、バックグラウンドを掘り下げはしますがそこに大した意味なんてなくて、むしろそれが良い。
ドウェイン・ジョンソンのナチュラルな存在感でのゴリ押しです。
脇役として登場した「JSA(ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ)」というスーパーヒーローチームも素晴らしいです。
あえて「ジャスティス・リーグ」で登場したスーパーヒーローたちではなく、ドクター・フェイト、ホークマン、サイクロン、アトム・スマッシャーといういかにもスーパーヒーローな面々。
ピアース・ブロスナンを出してきただけあるカリスマ性溢れるドクター・フェイトは抜群にカッコよくて惚れ惚れしますし、オルディス・ホッジのホークマンなんて弱いけどディテールだけで存在感強いです。 サイクロンもスクリーン映えする演出で、スマッシャーはおもしろ担当。
言ってしまえばマーベルで言うところのドクターストレンジとファルコンとストームとアントマンなんですが…カッコよさとダサさがそれぞれ際立った絶妙なチョイスが光り、それぞれが強烈な個性を持っているのにブラックアダムの圧倒的な強さと存在感にしっかり霞んでいます。
MCUは追っているが飽きて来てる…なんて人には改めて何も考えずに観られるスーパーヒーローものとしてオススメできる作品ではないでしょうか。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.7 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 39% Audience 89%
metacritic METASCORE 41 USER SCORE 7.2
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