ワーナー・ブラザース映画から2020年3月6日に全米公開され、日本ではAmazon Prime Videoで独占配信された「ザ・ウェイバック」の感想記事です。
オススメ度
あらすじ&予告編
工事現場で働く中年男性ジャックは、妻と別れ酒に溺れる日々を送っていた。
そんなある日、彼は母校からバスケットボール部のコーチを依頼される。
ジャックは高校時代にバスケットボールの天才選手として活躍したが、なぜか突然バスケットボールの世界から去ってしまったのだった。
迷いながらもコーチを引き受けた彼は、自分が在籍していた頃とは程遠い弱小チームに成り果てたバスケットボール部の立て直しを図るが…
作品情報
原題:The Way Back
製作国:アメリカ(2020年)
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:ギャヴィン・オコナー
本編:108分
出演:ベン・アフレック、アル・マドリガル、ミカエラ・ワトキンス、ジャニナ・ガヴァンカーほか
レビュー
「ザ・コンサルタント」の監督ギャビン・オコナーと主演ベン・アフレックが再タッグを組み、アルコール依存症に陥った元バスケットボール選手が、母校の弱小チームの指導を通して再生していく姿を描いたヒューマンドラマ作品。
何故だろう、ベン・アフレックには夢破れた男がよく似合う。
息子を亡くし、妻も去り、心の隙間をアルコールで埋めていく…
言葉数少なく表情などの映像描写で語る哀愁漂う本作は、あらすじほどスポ根映画ではなく、思っていたものと違う印象を受ける人も多いではないでしょうか。
バックボーンも相まって寡黙な男が、母校のバスケコーチを引き受けたことで熱意を向ける場所を一つ見つける過程は秀逸で、チームの上昇と共にテンポが上がる中盤は見応えも大きいように感じます。
本作の撮影時、役のジャック同様にアルコール依存症を抱えていたベン・アフレックだからこそ演じられたかもしれないこの哀愁漂う男の行く末に幸福が在らんことを切に願ってしまいます。
過去は変えられないが、現状とこれから進むべき道は選べる。
作中のそれぞれのキャラクターにも、演じたベン・アフレックにも、そして我々にも。
そんな風に感じさせてくれます。
おそらくトータルして良い映画ではないのでしょう。 しかし、これほどに心に沁みわたる作品もそうないように感じます。
ラストの綺麗な終わり方と、個人的な感情も合わせて、知り合いにオススメしたいヒューマンドラマ作品です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.7 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 84% Audience 84%
metacritic METASCORE 66 USER SCORE 6.7
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