NHK総合テレビ・NHK BS4Kから2020年12月28日に放送された「岸辺露伴は動かない」の感想記事です。
荒木飛呂彦の傑作漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のPart4『ダイヤモンドは砕けない』の登場人物で、人気漫画家の岸辺露伴を中心として展開する同名短編スピンオフの実写映像化作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
高橋一生演じる漫画家の岸辺露伴が、遭遇する奇妙な事件に、相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を使って挑む姿を描く…
作品情報
製作国:日本(2022年)
脚本:小林靖子
本編:全8話
出演:高橋一生、飯豊まりえほか
レビュー
遭遇する奇妙な事件に、相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を使って挑むサスペンス作品。
「富豪村」と「D・N・A」、「ザ・ラン」と「六壁坂」、「ホットサマー・マーサ」に加え、短編小説集の北國ばらっどによる「くしゃがら」、そしてダイヤモンドは砕けないから原作として「背中の正面」、「ジャンケン小僧」と、”岸辺露伴” x 『世にも奇妙な物語』的なテイストで紡がれるストーリーは、コミカルさを保ちつつサスペンスドラマ感満載の抜群の調和力を見せてくれます。
『化物語』感の強い”怪異”と触れるスタンドユーザーの岸辺露伴を高橋一生が好演していて、原作同様の変人とカリスマの中間をしっかり踏襲されています。
原作ファンには嬉しいヘブンズ・ドアーの実写映像もしっかりと顔が捲れるような感じを醸し出しているし、随所に杜王町を彷彿とさせるメルヘン感など細かなディテールも見られます。
山岸由花子は登場しないながら泉京香が密接に関わり、飯豊まりえがキュート全開でシリーズをかき回す感じは観ていて面白いw 服装が抜群に可愛いですよね〜
ドラマオリジナルの登場人物で言うと、平井太郎演じる中村倫也も持ち前の哀愁たっぷりの表情とナイスボイスを披露するなど、登場人物の改変は随所に見られるものの違和感を感じさせるようなものは一切ないように感じます。
森山未來のクセ全開な役どころが最近多いですが合っていますし、市川猿之助の背中を見せないようにする演技は秀逸すぎましたw
個人的には第2話に登場する作中の架空の放送禁止用語「くしゃがら」が好きで、流すのであれば大したことがないのに、気になり始めると止まらない!なんてどこか馴染みがあるような気がしますよねw
原作ファンはもちろん、岸辺露伴のスタンドであるヘブンズ・ドアーを存じ上げない方でも楽しめる作品に仕上がっているのは間違いないので、サスペンスミステリー好きにはオススメできる作品であるように感じます。
『岸辺露伴 ルーブルへ行く』が2023年5月26日に公開となっています。
パリのルーブル美術館を舞台にどんな物語が紡がれるのか楽しみですよね〜w
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.3 / 10
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