シュバリエ

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引用元:Disney+

Disney+から2023年6月16日に独占配信された「シュバリエ」の感想記事です。

18世紀フランスに実在したバイオリン奏者・作曲家で、マリー・アントワネットの宮廷を揺るがしたジョゼフ・ブローニュ・シュバリエ・ド・サン=ジョルジュの波乱万丈の人生を映画化した伝記ドラマ作品です。

オススメ度4.6

あらすじ&予告編

フランス人農園主とアフリカ人奴隷の間に生まれたジョゼフ・ブローニュはバイオリン奏者、作曲家、剣士として名を馳せ、フランス上流社会へ上り詰める。

しかし彼は悲運の恋の末にマリー・アントワネットの不興を買う…

作品情報

原題:Chevalier

製作国:アメリカ(2022年)

配給:Disney+

監督:スティーブン・ウィリアムズ

本編:109分

出演:ケルビン・ハリソン・ジュニア、サマラ・ウィーヴィング、ルーシー・ボイントン、マートン・ソーカス、アレックス・フィッツァラン、ミニー・ドライヴァーほか

レビュー

ジョゼフ・ブローニュの伝記物語を片手に、フランスの歴史を観る作品。

風雲児と言ってようであろう彼の偉大さがここまで世に浸透していない一抹の悲しさを感じながらも、出会えたことに感謝させられるストーリー。

革命の街”パリ”となんとなく認識しているも、事実革命は1度のみ。

ヴィクトル・ユゴーの小説『レ・ミゼラブル』で語られるようなことが多々あった混沌の時代に、奇しくももっと大きく語られるべきであった事実が隠れていたとは…

この作品に出会えたことに感謝を。

奴隷制をはじめとする人種問題や階級社会などを含むストーリーはもちろん、キャスティングや映像描写に至るまで全てが見事と言わざるを得ない采配で終始引き込まれますし、ラストシーンはまさに圧巻の一言に尽きる。 舞台を観ているかのような幕切れの良さと、余韻に浸るエンドロールが心地よい。

劇場公開に恵まれなかったことを悔やむほどの本作の秀作さが際立っています。

歴史好き、音楽好き問わず、様々な人にオススメしたい作品です。

 

余談ですが、2022年9月8日開幕のトロント国際映画祭にてサーチライト・ピクチャーズがヴェネチア国際映画祭、テルライド映画祭で大絶賛を浴びた2作品を含む、期待の4作品を一挙上映し話題となりました。

アカデミー賞の行方を占う上で重要な観客賞を有するトロント国際映画祭に上映されたのは『ザ・メニュー』『エンパイア・オブ・ライト』『イニシェリン島の精霊』と本作を含む4本。

印象深い作品の数々ですよね〜

サーチライト・ピクチャーズについて

サーチライト・ピクチャーズは、1994年にFOXサーチライト・ピクチャーズとして設立され、劇場公開作品と配信作品を製作、出資、買い付けを行う世界規模のアート系映画会社。
サーチライト・ピクチャーズはウォルト・ディズニー・スタジオの一部門として、独自の配給・宣伝組織を有する。
サーチライト・ピクチャーズ作品はこれまで全世界で50億ドル以上の興行収入を上げ、2009年以来5度の作品賞(「スラムドッグ$ミリオネア」 「それでも夜は明ける」「バードマン(あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡)」「シェイプ・オブ・ウォーター」「ノマドランド」)を含む46のアカデミー賞、51の英国アカデミー賞、28のゴールデングローブ賞、10のグラミー賞を受賞している。
近年の配給作品としては、ウェス・アンダーソン監督作品「フレンチ・ディスパッチ」、ギレルモ・デル・トロ監督作品「ナイトメア・アリー」、アミール・“クエストラブ”・トンプソン監督作品「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」などがあり、今後の配給作品として、タイカ・ワイティティ監督作品「Next Goal Wins」(原題)、ヨルゴス・ランティモス監督作品「Poor Things」(原題)などがある。(※今後の2作品については日本公開未定)

今後の作品にも期待が掛かりますね〜

評価

脚本4.0

配役5.0

演出5.0

音楽5.0

映像4.0

IMDb 6.6 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 76% Audience 97%

metacritic METASCORE 67 USER SCORE 5.0

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