すばらしき世界

ワーナー・ブラザースから2021年2月11日に劇場公開された「すばらしき世界」の感想記事です。

直木賞作家の佐木隆三が実在の人物をモデルにつづった小説「身分帳」を原案とした作品です。

オススメ度4.0

あらすじ&予告編

殺人を犯し13年の刑期を終えた三上は、目まぐるしく変化する社会からすっかり取り残され、身元引受人の弁護士・庄司らの助けを借りながら自立を目指していた。

そんなある日、生き別れた母を探す三上に若手テレビディレクターの津乃田とやり手のプロデューサーの吉澤が近づいてくる。

彼らは、社会に適応しようとあがきながら、生き別れた母親を捜す三上の姿を感動ドキュメンタリーに仕立て上げようとしていたが…

作品情報

製作国:日本(2021年)

配給:ワーナー・ブラザース

監督:西川美和

本編:126分

出演:役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、白竜、キムラ緑子、長澤まさみ、安田成美、梶芽衣子、橋爪功ほか

レビュー

13年の刑期を終え出所するも時代の変化に対応できず、キレやすい性格も相まって苦戦しながらも社会に適応しようともがく元ヤクザを描いた作品。

役所広司が正義感溢れる荒くれ者をチャーミングに熱演しています。

長年日本映画を牽引する演技派は、本作でもよりその表現力の高さを見せているのをはじめ、新鮮味を感じられるのは凄まじいことですよね~

そんな元ヤクザを中心に、身元引受人の弁護士夫婦やTVプロデューサーの指示でつきまとう小説家志望のジャーナリスト崩れ、三上を万引き犯と勘違いしたことを機に親交を深めるスーパーの店長ら周囲の人々を巻き込みながら魅了していく。

知的障害を持った阿部役の田村健太郎さんの演技が素晴らしかった。

浦島太郎状態なこともあるが、この時代はこのような人物が自分らしく生きられる時代ではないのは間違いない。 

評価

脚本4.0

配役5.0

演出4.0

音楽3.0

映像4.0

IMDb 7.2 / 10

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