ワーナー・ブラザース・ピクチャーズから2022年7月1日に劇場公開された「エルヴィス」の感想記事です。
「キング・オブ・ロックンロール」と称されるエルヴィス・プレスリーの生涯を描いた伝記映画です。
オススメ度
あらすじ&予告編
1950年代、エルヴィス・プレスリーは歌手としてデビューする。
個性的なパフォーマンスは若い女性を中心に熱狂的な支持を受ける一方で、保守層に社会を乱したと批判を受けに… 大スターの知られざる波瀾万丈人生が今解き明かされる。
監督などを手掛けるのは『ムーラン・ルージュ』などのバズ・ラーマン。 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』などのオースティン・バトラーがエルヴィス、『幸せへのまわり道』などのトム・ハンクスがそのマネージャーに扮しています。
作品情報
原題:Elvis
製作国:アメリカ(2022年)
配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
監督:バズ・ラーマン
本編:159分
出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨングほか
レビュー
麒麟児
黒人居住区の近くに住む白人少年が黒人の教会音楽に魅了され、音楽に身体を突き動かされ、魂を揺さぶられる体験をし、カントリー&ウエスタンとR&Bを融合させた音楽で世界を魅了していく。
映画にもよく題材にされるように、深刻な人種問題を抱えていた当時のアメリカでは異例中の異例で、ロックは人気を博すとともに保守層の取り締まりを受ける。
そんな時代の先駆者をオースティン・バトラーが圧倒的な歌唱力とセンセーショナルなダンスで好演し、スタートから思い切り作品に引き込まれます。
もう早弾きのリフで一気に持っていかれますw
声や動きなど特徴を掴まれていてエルヴィス本人にしかもはや見えない再現性の高さです。
構成
パーカー大佐を語り手として50年代のデビューから徴兵、60年代の俳優生活から結婚、70代の歌手活動再開から死去、とエルヴィスの生涯をイベントやヒットソングとともに回顧する。
「ムーラン・ルージュ」同様のエンタメ感強めの演出にワクワクします。
絶対に聞いたことのある名曲の数々、さらに衣装、髪型など…どこで見たっけ…と思ったら「Can’t Help Falling in Love」を聴いたときピンときましたw スティッチだw
さすが全く知らない世代でもどこかで出会っているロックのアイコン。
ラストの本人映像の「Unchaind Melory」は痺れました。 よくパチンコの「ゴースト/ニューヨークの幻」で聴いてたんですよね〜笑
単なる伝記映画では終わらない作品
『ロミオ+ジュリエット』ではシェイクピアの悲劇を現代風に脚色、『ムーラン・ルージュ』では大スターによるミュージカルを、Netflixドラマシリーズ『ゲットダウン』では70年代のヒップホップに挑戦したバズ・ラーマン。
本作では、エルヴィス・プレスリーの人となりに迫りながらも、キング牧師やロバート・F・ケネディが暗殺される暗黒時代やアメリカンドリームが存在した夢の時代を演出していきます。
あたかもそこに自分が存在していたかのように入り込める世界観で、エルヴィスを目の当たりにしたら自分も熱狂するであろう劇中のパフォーマンスに舌を巻きました。
熱感・興奮が伝わってくる映画というものはなかなか味わえないものです。
これから観る方には是非、IMAXでの鑑賞をお勧めします。
脚本
配役
演出
音楽
映像