Netflixから2022年11月25日に一部劇場で公開され、2022年12月9日に独占配信された「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」の感想記事です。
カルロ・コッローディの『ピノッキオの冒険』を原作とし、グリス・グリムリーが手掛けたデザインを基に製作されたストップモーションアニメーション作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
おもちゃ職人のゼペットじいさんが作った操り人形のピノッキオに命が宿る。
本物の人間になりたいと願うようになったピノッキオは、冒険の中で苦難を乗り越えていく…
作品情報
原題:Guillermo del Toro’s Pinocchio
製作国:アメリカ、メキシコ、フランス(2022年)
配給:Netflix
監督:ギレルモ・デル・トロ、マーク・グスタフソン
本編:114分
出演:ユアン・マクレガー、デヴィッド・ブラッドリー、グレゴリー・マン、バーン・ゴーマン、ジョン・タトゥーロ、ロン・パールマン、フィン・ウルフハード、ケイト・ブランシェット、ティム・ブレイク・ネルソン、クリストフ・ヴァルツ、ティルダ・スウィントンほか
レビュー
世界中で愛される誰もが知る名作のお馴染みのストーリーを、ギレルモ・デル・トロと「ファンタスティックMr.Fox」でアニメーション監督などを務めたストップモーションアニメの名匠マーク・グスタフソンが共同で監督を務め描いた作品。
ディズニーが誇る2Dアニメーションが名作であることは間違いないですし、どうしてもそちらの印象が強いですよねw ちなみに今年実写化もしていますw
ストップモーションで描かれる質感漂う木彫りのピノッキオが造形豊かで可愛らしく動き回ります。
『リラックマとカオルさん』(2019)では、1日に撮影できるのがわずか7秒から8秒で、1秒あたり12〜24コマ分のカットを撮影したという裏話がありました。
では114分の作品ではどれだけの労力がかけられているのか…製作に15年かけたというのですから想像を絶する根気のいる作業であることは言うまでもないでしょう。
ストップモーションで描くことによって、主役としてのピノキオの可愛らしさと材木感が引き立つとともに、人間側の異質感も際立つことでギャップの造られた世界観が見事にハマっていました。
冒険を繰り広げ、苦難を乗り越えていく愛の物語は健在で、第二次世界大戦中のイタリア、ムッソリーニ政権下を舞台に、ファンタジーとリアリティを掛け合わせたストーリー展開は、子供への教訓とだけでなく、相互理解や死生観を描いており”秀作”と言って良い内容でしょう。
撮影方法に内容、終わり方に至るまでが完璧で、もう一度観ても楽しめる作品であると感じます。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.9 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 97% Audience 85%
metacritic METASCORE 79 USER SCORE 8.4
コメント