ソニー・ピクチャーズエンタテインメントから2022年11月18日に劇場公開された「ザリガニの鳴くところ」の感想記事です。
全世界で累計1500万部を売り上げたディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説を原作とした映画化作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
ノースカロライナ州の湿地帯で、将来有望な金持ちの青年が変死体となって発見された。
犯人として疑われたのは、「ザリガニが鳴く」と言われる湿地帯で育った無垢な少女カイア。
彼女は6歳の時に両親に捨てられて以来、学校へも通わずに湿地の自然から生きる術を学び、たった1人で生き抜いてきた。
そんなカイアの世界に迷い込んだ心優しい青年との出会いが、彼女の運命を大きく変えることになる。
カイアは法廷で、自身の半生について語り始める…
作品情報
原題:Where the Crawdads Sing
製作国:アメリカ(2022年)
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督:オリビア・ニューマン
本編:125分
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ、テイラー・ジョン・スミス、ハリス・ディキンソン、マイケル・ハイアット、スターリング・メイサーJr.、デヴィッド・ストラザーンほか
レビュー
湿地帯で死体が発見された事件を軸に繰り広げられる、湿地帯の住人”カイア”の人生を描いた作品。
ミステリーという位置付けにも関わらずラブストーリー全開のストーリー展開に序盤は戸惑いすら覚えましたが、終わってみれば納得。 スッキリした気持ちで劇場から出られます。
登場人物のバックボーンを丁寧に描き、偏見や差別に加え貧困や格差といった社会問題を取り上げ、時間軸を動かすことで散漫となりがちなテーマが上手くまとめ上げられていて、テンポ良く感情移入もしやすいです。
過酷な生い立ちや境遇がより無垢な少女の美しさや気高さを誇張していますし、何よりも映像描写が素晴らしいです。 おそらく自然光を使って撮影したであろう自然の美しさは荘厳ですし、湿地や動物たちも抜群です。
個人的にはカイアがやや小綺麗すぎるなぁ〜と感じはしましたが、子役も少女役も感情表現に優れていて没入感を加速してくれますし、ジャンピン夫妻や弁護士のミルトン、テイトやチェイスといったキャラクターたちも良く表現されていました。
湿地に育てられてきたが故の考え方、行動、結果としては一貫性があり腑に落ちます。
自然に善も悪もない。
小説原作ながら尺を含め様々な制約がある中で、これほど上手に描けるものなのかと感嘆するばかりでした。 ラブロマンス強めのミステリー作品として、原作未読の人にもオススメしたい作品です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.1 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 34% Audience 97%
metacritic METASCORE 43 USER SCORE 6.5
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