東映から2023年3月18日に劇場公開された「シン・仮面ライダー」の感想記事です。
1971年に放送されたテレビシリーズ『仮面ライダー』、石ノ森章太郎の原作漫画『仮面ライダー』をリブートし描かれる現代を舞台にした新たな物語で、仮面ライダー生誕50周年企画作品のひとつ。
庵野秀明が監督を務める実写作品としては、『シン・ゴジラ』(2016)以来の作品です。
オススメ度
予告編
作品情報
製作国:日本(2023年)
配給:東映
監督:庵野秀明
本編:121分
出演:池松壮亮、浜辺美波、柄本佑、西野七瀬、塚本晋也、手塚とおる、松尾スズキ、森山未來ほか
レビュー
THE 大人向けの”仮面ライダー”
1971年放送開始の特撮テレビドラマ「仮面ライダー」は、当時の技術や予算の関係などもあり、いわゆる”子供向け”にならざるを得なかった背景がありましたが、庵野秀明という超絶オタクと物好きな大人たちがそれぞれの愛で再構築した作品となっています。
初代へのリスペクトを忘れずに、現代版としてリブートする上で時代背景をはじめとした整合性を高め、石ノ森章太郎の原作をもしっかり踏襲。
四半世紀を超えるライダーファンとしては、”感謝”の一言に尽きます。
庵野秀明らしさは良い意味で全開で、「シン・ウルトラマン」(2022)もそうでしたが、その世界観を現在に落とし込む手腕は圧巻ですね。 最大限のリアルを感じるところが素晴らしい。
作中に子供の活躍があるなど子供へのメッセージを多分に含んだ初代から、時代は流れ当時の子供もおっさんにw 原作の禍々しさを敢えて隠さずに描くことでより際立つストーリーは見事なものです。
『仮面ライダー THE NEXT』(2007)はその先駆けとして打ち出されPG12指定、そして2016年よりAmazon Prime Videoで独占配信された「仮面ライダーアマゾンズ」でもなかなかの残虐性を発揮。 極めつけは同じくAmazon Prime Videoにて独占配信されたドラマシリーズ「仮面ライダーBLACK SUN」(2022)。
R18+指定で完全に大人向けへリブートした作品に震えた人も多いのではないでしょうか。
ディテール
シン・ウルトラマンの時にも舌を巻きましたが、仮面ライダーでも同様に。
カッコよすぎる…
また、SHOCKERの面々も最高…
サイクロン号も何もかもがカッコ良すぎて目が幸せw
演出&キャスト
山であったり海であったりロケ地の選出が素晴らしく、それだけで絵になる。
その上、キャストが素晴らしい。
主演の池松壮亮はもちろん、柄本佑は今までの役で1番カッコよかったし、ヒロインの浜辺美波はもう文句なし!ファンになりました。
森山未來の凶々しさも素晴らしかったし、声で判別がつく本郷奏多やどこで出てきたかわからないビッグネームの俳優陣まで素晴らしいの一言に尽きます。
そしてシンシリーズではお馴染みの政府機関所属の竹野内豊に、ウルトラマンを演じた斎藤工まで。
楽しませてくれるわ〜!!
ウルトラマンでマルチバースの概念についてはチラッと触れていることからも、シンシリーズがどこかでぶつかることも期待せずにはいられませんw
予備知識皆無の方がどう受け取るのかは全くもって不明なところではありますが、YouTubeで初代の1、2話とその他が無料公開されているのであまり不便はないかもしれませんね。
予習してから鑑賞するとリスペクトがより強く感じられるのでオススメでもありますw
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.6 / 10
コメント