ワーナー・ブラザース映画から2022年2月23日に劇場公開された「ドリームプラン」の感想記事です。
ウィル・スミスが主演・製作を務め、世界最強のテニスプレイヤーと称されるビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を世界チャンピオンに育てあげたテニス未経験の父親”リチャード・ウィリアムズ”の実話を基に描いたドラマ作品です。
第94回アカデミー賞で作品賞をはじめとする6部門でノミネートされ、そのうちウィル・スミスが主演男優賞を受賞しています。
オススメ度
あらすじ&予告編
ビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹が生まれる前、父のリチャードは優勝したテニス選手が多額の小切手を手にする姿を見て、子供を最高のテニス選手にすることを思い立つ。
自身はテニス未経験だったが独学で指導法を研究し、世界王者を育てる計画書(ドリームプラン)を作成。
治安の悪いアメリカ・ロサンゼルス郊外コンプトン市の公営コートで、彼は周囲からの批判やさまざまな困難を乗り越えながら、娘たちを史上最強の選手に育て上げていく…
作品情報
原題:King Richard
製作国:アメリカ(2021年)
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:レイナルド・マーカス・グリーン
本編:144分
出演:ウィル・スミス、アーンジャニュー・エリス、サナイヤ・シドニー、デミ・シングルトン、トニー・ゴールドウィン、ジョン・バーンサルほか
レビュー
文字通り黒人の希望の星となったヴィーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹。
その2人をテニス界のトッププレーヤーに押し上げた父親のリチャードを実話を基に描いたというのだからおそらく大筋ではこういった話なのでしょう。
しかし、結果の良し悪しは置いといても、考えようによってはズレた信念を貫いた事実を感動実話テイストで表現することに対して違和感を覚えてしまうのは私だけでしょうか…
スポーツの才能がある子供をビジネスの道具とし、世論を煽るスタンスといった負の要素を隠さず表現していると評価するのでれば、作り手の意図にハマってると言えるのでしょうがw
日本でいう昭和のスポ根要素で、”星一徹”を彷彿とさせる現代のグレーゾーンを今のこの時代に再び持ち込んだのは、単純にヴィーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を描く上で必要不可欠だったからなのか非常に悩ましいところです。
キャストはウィル・スミスをはじめ登場人物に対してのリスペクト溢れる再現性の高さを感じましたし、オスカーを取るだけほどによく錬磨されていて作品の没入感はありました。
また、時代背景を演出する服装やセットなども良く表現されていて、まさに90年代に戻ったかのような気持ちにも成りました。
そして何よりテニスの再現度の高さは流石です。 経験者ではないもののやはりウィンブルドンなどは観ますし、細部まで良く作り込まれているな〜といった感じがしました。
スポーツ映画の再現度の高さでは日本など足元にも及ばない素晴らしさがアメリカにはありますよね〜
テニス界のレジェンドの原点を知る映画としては、テニスファンならずスポーツ好きにはオススメしたい作品です。
2人ともまだ現役でダブルスも出ていますし、昨年大坂なおみに全豪で敗れたセリーナは引退示唆で話題にもなっていますが、まだまだ強いですのでそちらも注目ですw
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.5 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 90% Audience 98%
metacritic METASCORE 76 USER SCORE 6.5
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