ブルーピリオド

ワーナー・ブラザースより2024年5月17日に劇場公開された「ミッシング」の感想記事です。

山口つばさの同名人気漫画を原作とした実写映像化作品です。

オススメ度4.4



あらすじ&予告編

ソツなく器用に生きてきた高校生・矢口八虎は、苦手な美術の授業の課題「私の好きな風景」に困っていた。  悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみた。

その時、絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を持ちはじめ、どんどんのめりこんでいく。

そして、国内最難関の美術大学への受験を決意するのだが…



作品情報

製作国:日本(2024年)

配給: ワーナー・ブラザース

監督:萩原健太郎

本編:115分

出演:眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより、中島セナ、秋谷郁甫、兵頭功海、三浦誠己、やす(ずん)、石田ひかり、江口のりこ、薬師丸ひろ子ほか



レビュー

原作漫画もそうだが、一言一言が心に沁みる。
個人的に芸術分野に何の縁もゆかりもないが、一種の努力の限界を見たものとして自分に投影してなのか… それとも只々涙腺が緩いだけなのかw
”BLUE GIANT”然り”宇宙兄弟”然り最近は泣かされてばっかだ。
生きている実感が持てなかった青年が、自分にとって本当に価値のあるものとは何なのかを追求していく姿が見るものの心に刺さるのは間違いなく、様々な演出過多な感じはありつつも作品への没入感は間違いなし。
単純に藝大受験物語ではなく、1人の人間の葛藤・成長・努力とこれぞエンターテインメント。
もちろん多少のカットはありつつも、偶像劇的な要素を抑え、原作を大きく害さない脚本は見事だし、夜明かしした早朝の渋谷の風景がそのまま青く表現されているのは実写だからこそ。
眞栄田郷敦に高校生役は…と思っていたけど、これがどハマりで大人びた八虎がそのままそこにいた。 もちろん引き締まった身体は薄いゴムみたいでは決してないがw
好きなことに巡り合い、そこに本気で取り組む。 天才でないのなら、努力を武器に。
自分の生き方に苦悩していたり、自信が持てなかったり、傷つくことを恐れ周りに合わせ続けたり、目標が見つからずもがき苦しんでいる人やそんな経験がある人に刺さりやすいのではないだろうか。
勇気をもらえるような作品。 ありがとう。



評価

脚本5.0

配役5.0

演出4.0

音楽4.0

映像4.0



IMDb 6.7 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer –% Audience –%