東映 / ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントから2022年9月16日に劇場公開された「ヘルドッグス」の感想記事です。
深町秋生の小説「ヘルドッグス 地獄の犬たち」を原作とした映像化作品です。
オススメ度
あらすじ＆予告編
警官時代に愛する人が殺される事件を止めることができず、その苦悩を抱えながら生きる元警官の兼高昭吾。
警察は関東最大のヤクザ組織「東鞘会」への潜入捜査を彼に強要し、データ分析で相性98パーセントと判定された無軌道なヤクザ・室岡秀喜とコンビを組ませる。
東鞘会最高幹部の一人でもある土岐勉が率いる東鞘会・神津組に潜り込むことに成功した二人は、抜群のコンビネーションを発揮し、組織内でのし上がっていく…
作品情報
製作国:日本（2022年）
配給:東映 / ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督･脚本:原田眞人
本編:138分
出演:岡田准一、坂口健太郎、松岡茉優 、MIYAVI、北村一輝、大竹しのぶ、金田 哲、木竜麻生、中島亜梨沙、杏子、大場泰正、吉原光夫、尾上右近、田中美央、村上 淳、酒向 芳ほか
レビュー
岡田准一が「関ヶ原」「燃えよ剣」に続き原田眞人監督と3度目のタッグを組んだクライムアクション大作です。
燃えよ剣を素晴らしい完成度で実写映像化したタッグに否が応でも期待が高まってしまいます。
「日本で一番悪い奴ら」の白石和彌監督が柚月裕子の長編警察小説を原作に送り出した｢孤狼の血｣に続く、「仁義なき戦い」シリーズの東映任侠。
今回も舞台を警察に置きながらヤクザ組織に身を投じる潜入ものとして東映の手腕も発揮されることでしょう。
元警官の兼高昭吾の一貫した大きな信念と、殺し屋稼業によるアクションとファイル奪還ミッションを軸に繰り広げられる人間模様は圧巻のクオリティで、なかなかの長尺ながらその長さを気にすることなく楽しめます。
要所で動機不順や聞き取りにくい描写などもありつつも、それすらも味と思えるような作品になっています。
岡田准一はファブルシリーズでも披露しているアクション技術で見事な立ち回りを演じていて、歪曲した正義が似合う男は他にいないんじゃないかと思ってしまうほどハマっています。
ダサい刺青ではありますが自分で彫ったものであるのなら仕方ないのかもしれませんw
個人的には、データ分析で岡田演じる兼高との相性98%の相棒である坂口健太郎演じる室岡が、華奢で大学生みたいな綺麗な顔ではあるものの(笑)見事なサイコパスになっていて、弟のような可愛らしさが滲み出ていて大好きになりました。
その他にもあまり知らない俳優も多く出ていましたが、見事にマッチしていて作品に引き込まれました。
潜入捜査あるあるのミイラ取りがミイラになるような話もありながら、サスペンス要素を含む後半の展開は盛り上がりはなかなかです。
あえて言うのであれば、東映任侠のようなコテコテのヤクザをドンと出して欲しかったですかね〜 ヤクザなのかチンピラなのか半グレなのか、はたまた特殊部隊なのかわからない感じがとてもしてしまいました。
原作小説は、続編でもあり前日譚でもある「煉獄の獅子たち」、そして完結編にあたる「天国の修羅たち」とシリーズは続きます。
原作ファンとしては是非「天国の修羅たち」の実写化が観たい…
絶対面白いこと間違いないです。
楽しみに待つのでお願いしますw
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.1 / 10
コメント