ルイ・アームストロング Black & Blue

Apple TV+
引用元:apple.com

Apple TV+から2022年10月28日に独占配信された「ルイ・アームストロング Black & Blue」の感想記事です。

“キング・オブ・ジャズ”と称され、元祖ポップスター、アメリカの文化大使でもあったルイ・アームストロングの生涯とレガシーを描いたドキュメンタリー作品です。

オススメ度4.1

あらすじ&予告編

未発表の個人録音とアーカイブ映像により、ルイ・アームストロングの生涯が彼の視点から語られる。

音楽の天才かつ人権活動家、そして世界的に有名なアーティストであった彼。

ほとんど知られていなかったアームストロングのさまざまな側面があらわになる…

作品情報

原題:Louis Armstrong’s Black & Blues

製作国:アメリカ(2022年)

配給:Apple TV+

監督:サシャ・ジェンキンス

本編:106分

出演:ルイ・アームストロングほか

レビュー

Appleオリジナル・フィルムズが、生誕120周年、没後50年を迎えるルイ・アームストロングのドキュメンタリー映画『Black & Blues: The Colorful Ballad of Louis Armstrong』の制作に乗り出すことを正式発表したのが昨年。
世代を超え人種の垣根を超えて今尚愛される彼のドキュメンタリーを心待ちにしていたファンの一人としては嬉しい限りです。

宣伝通り、ルイ・アームストロングの音楽は世界中の何百万人ものファンに愛されてきた一方で、公民権運動に十分な貢献を果たさなかったと誤解されているが、実際は自らの名声を駆使して社会正義の改革を後押しし、人種差別や愛国心の問題についても口火を切ることを厭わない人物であったという側面を垣間見ることができます。

島国生まれの一個人としては、『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』(2012)でザ・ロックことドウェイン・ジョンソン演じるハンクが替え歌で歌ったり、『ファインディング・ドリー』(2016)の車内ラジオで流れる1968年発表の『What a Wonderful World』のイメージが強いルイ・アームストロングですが、浅すぎたのは言うまでもありません。

一応のジャズ好きで様々な楽曲を聞いてはいますが、時代背景や社会問題を当時の映像と併せて描写される本作には思わず食い入るように観てしまいましたし、改めていろいろなことを考えさせられる内容でもあるなと思いました。

何よりも彼の人柄が素晴らしすぎるのは間違いありません。

ルイ・アームストロング教育財団の全面的サポートを得て、数百時間に及ぶオーディオ録音、フィルム映像や写真、個人的な日記、そして一生分の貴重な書類など、未公開アーカイヴ資料の宝庫へのアクセスを独占的に許可をもらった製作陣の苦労は相当なものだったと思いますが、彼の魅力が改めて現代を生きる人々に何かを与え、様々なものを伝えたと言って良いのではないでしょうか。

ジャズ好きにはもちろん、社会問題や伝記ものとして一度観る価値があるものと思います。

評価

脚本3.0

配役5.0

演出3.5

音楽5.0

映像4.0

 IMDb 7.5 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 100% Audience 95%

metacritic METASCORE 63 USER SCORE 7.0

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