三国志 Three Kingdoms

エスピーオーから2011年4月18日に衛星劇場にて放送された「三国志 Three Kingdoms」の感想記事です。

暴政の時代に立ち上がった、後に三国志の英傑と呼ばれる群雄の活躍を鮮やかに描いた大人気中国時代劇作品。 全95話、製作費用25億円、製作期間6年を費やした、中国の歴史ドラマ大作です。

オススメ度5.0

あらすじ&予告編

時は3世紀。 古代中国の後漢末期の時代。

朝廷の権威は地に落ち、各地では力のある英雄たちが争い、天下は終わりのない戦乱の世を迎えていた。そんな中、幼い天子を操り、権力を握っていたのが奸雄の董卓である。民衆の苦しみは意に介さず、自分勝手な恐怖政治を敷いていた…

作品情報

製作国:中国(2010年)

配給:エスピーオー

監督:ガオ・シーシー

本編:全95話

出演:チェン・ジェンビン、ルー・イー、ピーター・ホー、チェン・ハオ、リュイ・シャオフー、ユー・ホーウェイ、ユー・ロングァン、カン・カイ、シュー・ウェングァン、ファン・ユィリンほか

レビュー

様々な作品として描かれる三國志ですが、その最高峰は本作で間違いなし。

そのスケールの大きさとあまりにも長編であるために実写映像化される際に大部分を削ることが多く、好きなシーンが削られていてガッカリなんてことも多い様に感じますが、史実に基づいた最大級のスケールで描いているのが本作です。 それもそのはずw 全95話の超大作なのだからw

そして抜群なのがキャスティング。 三國無双から入った世代にもおそらく受け入れられるであろう特徴を捉えた役者陣が演じる曲者揃いのキャラクターは見事と言う他なしでしょう。

際立っていたのは小説で”傾国の美女”と言い表せられる貂蝉じゃないですかね!

政治的に男を誑かす女である印象から一途な愛で呂布を慕うチェン・ハオの演技は、美貌はもとい舞も見事で満点と言っても過言ではありません。

その他にも英雄たちが皆一様に小説から抜け出たような印象すら受けるハマり具合で、作品への没入感は間違いないです。

これまでの三國志の実写化作品は往々にして政略的に見るか戦闘的に見るかのどちらかに全振りする作品が多かったイメージでしたが、本作はアクションシーンにも力が入っていて、呂布と劉備三兄弟が戦う場面を筆頭に迫力の戦闘シーンも堪らないです。

矛や刀剣の扱いから、馬術といった圧倒的なアクションシーンが遥か昔の戦闘シーンを忠実に再現したいと言う熱意が感じられます。

エキストラの多さもちょっと常軌を逸したレベルで、戦場シーンは圧巻ですし、それらがぶつかる合戦は恐ろしいほどの迫力もあります。

もちろん全部が全部描かれているわけではありませんが、それぞれの視点から繰り広げられる世の変遷を間近に観ているような気にさせてくれます。

ここが三國志の頂点であり、原点。 入門としても良いし、コアなファンにとっても最高の作品と言って良いでしょう。

評価

脚本5.0

配役5.0

演出5.0

音楽5.0

映像5.0

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