20世紀フォックスから2011年10月7日に劇場公開された「猿の惑星:創世記」の感想記事です。
『PLANET OF THE APES/猿の惑星』(2001)以来10年ぶりとなる『猿の惑星』シリーズの新作で、新たなシリーズのリブートと位置づけられたオリジナル作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
現代のサンフランシスコ。 製薬会社ジェネシス社の研究所に勤める若き神経科学者、ウィルが実験のためアルツハイマー病の新薬を投与した一匹のチンパンジーが驚くべき知能を示した。 ところが、そのチンパンジーは突如暴れ出した挙句、射殺されプロジェクトは中止されてしまう。 ウィルは生まれたばかりの赤ん坊を自宅に連れ帰り、“シーザー”と名付けて育てることに。
3年後、すくすくと育ったシーザーとウィルとの間には本物の人間の親子のような強い絆が生まれており、同時に特殊な遺伝子を受け継いだシーザーは、類まれな知性を発揮し始めていく。 しかし、ある事件がきっかけで、シーザーは人間の愚かさに失望してしまうのだった。そして、失望は地球上の生物の進化の概念を覆す「壮大な闘い」の序章へとつながっていく…
作品情報
原題:Rise of the Planet of the Apes
製作国:アメリカ(2011年)
配給:20世紀フォックス
監督:ルパート・ワイアット
本編:106分
出演:ジェームズ・フランコ、アンディ・サーキス、フリーダ・ピントー、ジョン・リスゴー、ブライアン・コックス、トム・フェルトンほか
レビュー
人間が高度な知能を持つ猿に支配される前代未聞の世界観と、衝撃的なラストシーンで話題となった人気SFシリーズの第1作『猿の惑星』(1968)の前日譚。
現代の米サンフランシスコを舞台に、遺伝子操作によって高い知能をもち人間たちを支配しようと企むサルたちと、それに対抗する人間たちの戦いを描いています。
オリジナル1作目へのリスペクトを随所に感じる構成に、シリーズものでありながらもあえてファン層へ向けずに、より広い層に観てもらいたいという意気込みをひしひしと感じさせられる作品に仕上がっています。
説得力のある演出が要所で光り、世界観を台無しにするようなことが一切ないのは好感が持てるし、知能の高い猿を巡ったそれぞれの人間模様が顕になっているのが良く演出できていると感じます。
仲間を作っていく過程も良くて中盤の弛みを感じさせないし、適度な恐怖感と緊張感が得られることで最後まで飽きずに観られます。
オリジナルでは猿のモデルが日本兵だという話だが、今回のモデルはなんなのだろうか。
カメラアングルが巧妙でこれほどまでにカッコ良い猿は見たことがない。 特に霧から馬に乗って登場するシーンw
ラストの猿が暴れるシーンは爽快感もあるw 猿だらけw
既視感もあるし、擦られたストーリーではあるものの、壮大なシリーズの前日譚だけに非常に心惹かれるし、アメコミヒーローものの1作目的な仕上がりに続編を感じずにはいられないが、人類の滅亡へのカウントダウンを自虐的に感じさせる構成の巧さが光る良作です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.6 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 82% Audience 77%
metacritic METASCORE 68 USER SCORE 7.8