東宝から2021年7月16日に劇場公開された「竜とそばかすの姫」の感想記事です。
スタジオ地図制作によるアニメーション作品で、第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞、音楽スタッフの岩崎太整、ドヴィク・フォシェル、坂東祐大が同最優秀音楽賞を受賞しています。
オススメ度
あらすじ&予告編
50億人以上が集うインターネット仮想世界〈U〉と出会った女子高生すず。
歌姫のベルというアバターで〈U〉に参加し、その歌声でたちまち世界に注目される存在になっていく一方で、忌み嫌われる竜の姿をした謎のアバターと出会い…
作品情報
製作国:日本(2022年)
配給:東宝
監督:細田守
本編:121分
出演:中村佳穂、成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、森川智之、津田健次郎、小山茉美、宮野真守、森山良子、清水ミチコ、坂本冬美、岩崎良美、中尾幸世、役所広司、石黒賢、佐藤健ほか
レビュー
細田守監督作品
2006年の「時をかける少女」から、2009年の「サマーウォーズ」、2012年「おおかみこどもの雨と雪」、2015年「バケモノの子」、2018年「未来のミライ」と本作。
もはや3年おきのイベントとして捉えている人も多いのではないでしょうか。
オリンピックならずワールドカップってところでしょうかw
リアルタイムで鑑賞しているものも含め一応全作品観ている身としては、本作もクジラや入道雲をはじめとした、インターネット、女子高校生、家族などのこれまでの細田作品のモチーフが数多く散りばめられていて胸熱となりました。
インターネット社会を描きながらも
誹謗中傷やフェイクニュースなどネガティブな側面を持つネット社会を全面に押し出しつつも、人の持つ可能性を広げる大きな力となることを表現しています。
また、ネット同様に現実と虚像の二面性を持つ「美女と野獣」をモチーフにしているところもあり、恋愛やサスペンス要素を含む豊富なテーマを演出しています。
映像と音楽
現実世界の手描き、バーチャル空間の3DCGで描き分けられていて非常に観やすいですが、なんと言ってもバーチャル空間での映像美は圧巻です。
また、音楽では主人公すずとベルの声に、主題歌を唄うシンガーソングライターの中村佳穂が抜擢されていますが、素晴らしすぎます。
主題歌を作詞・作曲した常田大希(millennium parade)はもちろん、『メタルギア』シリーズなどの音楽制作ルドヴィク・フォシェル、米津玄師のアレンジなどの坂東祐大なども起用されていて力の入れようが伺えます。
作品のテーマ上、描写の整合性が取りにくく理解が難しいところもありますが、それを補って余りある映像美と音楽の良さが際立ち、作品への没入は容易く、かつしっかり感動させてくれる素晴らしい作品でした!
細田守監督の次回作が待ち遠しくなりますね〜
脚本
配役
演出
音楽
映像
コメント