プロミシング・ヤング・ウーマン

パルコ / ユニバーサル・ピクチャーズから2021年7月16日に劇場公開された「プロミシング・ヤング・ウーマン」の感想記事です。

第93回アカデミー賞にて作品賞、監督賞、主演女優賞など5部門にノミネートされ、脚本賞を受賞した作品です。

監督であるエメラルド・フェネルの長編デビュー作となっています。

オススメ度4.2

あらすじ&予告編

30歳を目前にしたキャシーは、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。

その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをしてお持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。

ある日、大学時代のクラスメートで現在は小児科医となったライアンがカフェを訪れる。

この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻すことになる…

作品情報

原題:Promising Young Woman

製作国:アメリカ、イギリス(2020年)

配給:パルコ / ユニバーサル・ピクチャーズ

監督:エメラルド・フェネル

本編:113分

出演:キャリー・マリガン、ボー・バーナム、アリソン・ブリー、クランシー・ブラウンほか

レビュー

タイトルである”明るい未来が約束された若い女性”の物語。

そんな若者が性的暴行されたことで命を断ったことに対する復讐に生きる主人公が描かれます。

前半と後半でガラリと変わるテイストが持ち味のストーリー展開。

あらすじや序盤のスロースタートからは想像もできない展開と伏線回収によって強烈で痛快なエンディングは圧巻の一言です。

クラブで泥酔したフリをして、同意なく性行為に持ち込もうとする男たちを懲らしめるだけの物語…くらいに思っていたので開いた口が塞がらなくなってしまいましたw

リベンジストーリー仕立てで男尊女卑等をはじめとした現実的な社会問題に切り込む手腕は、エメラルド・フェネルが脚本を練り上げ、制作と監督として携わったからこそ可能であったのでしょう。

キャリー・マリガンの演技もさる事ながら、やはり特筆すべきは脚本。

アカデミー賞の脚本賞受賞も頷ける緻密に練られた展開に後半は目が離せないですし、内容に反して重くなく後味の悪さも残りません。

ただし考えるべきことは多く残されますし、人によって大いに見え方が違うと思います。

それも踏まえて色々な意見を交わしてみたい気もしますね。

初見での驚きを感じていただきたくあえて核心には触れない程度のレビューですが、観ない選択肢はないと思います。 それだけ万人にオススメするべき作品だと感じました。

評価

脚本5.0

配役4.0

演出4.5

音楽4.0

映像3.5

 IMDb 7.5 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 90% Audience 87%

metacritic METASCORE 73 USER SCORE 7.2

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