アスミック・エースから2023年5月26日に劇場公開された「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の感想記事です。
荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ作品で、高橋一生の主演でテレビドラマ化された「岸辺露伴は動かない」(2020)の劇場版で、フランスのルーヴル美術館とフュチュロポリス社が2005年より実施してきたBD(バンド・デシネ)プロジェクトの第5弾として、2009年に発表された同名漫画の実写映像化作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を備えた漫画家・岸辺露伴。
青年時代、露伴は淡い思いを抱いていた女性から、この世で最も邪悪な「最も黒い絵」の噂を聞いた。
それから時が経ち、その絵がフランスのルーブル美術館に所蔵されていることを知った露伴は新作執筆の取材と、かつてのかすかな慕情のためにフランスを訪れる。
しかし、美術館職員に「黒い絵」の存在を知る者はなく、データベースによってヒットしたその保管場所は、今はもう使われていないはずの地下倉庫「Z-13倉庫」だった…
作品情報
製作国:日本(2023年)
配給:アスミック・エース
監督:渡辺一貴
本編:118分
出演:高橋一生、飯豊まりえ、木村文乃、長尾謙杜、安藤政信、美波ほか
レビュー
怪奇と好奇心渦巻く岸辺露伴の物語は海を越えフランスに!
行くかと思いきや、”この世で最も黒い絵”と露伴の因縁浅からぬ話は過去にまで遡り、高橋一生に似ても似つかない青年によって回顧していく実に停滞したストーリー展開に。
ただ何と言っても木村文乃の哀愁漂う表情でしっかりと引き込まれ、観ているこちらまでもが思わず観たくなるほどの光を全く反射しないこの世で最も黒い絵への期待感は徐々に高揚して、いざフランスへ!
フランスへ行ってからは停滞していた分を取り戻すかのように疾走感と緊迫感に溢れる展開に!
映画の尺を踏んだんに使っての掘り下げと伏線回収は見事な脚本構成と言って良いでしょう。
惜しむらくはパリの情景、そしてルーブル美術館が僅かにしか映し出されないところ。
『ダ・ヴィンチ・コード』(2006)感を想像してしまうのは欲しがりかもしれませんがw
そして壮大となったストーリーに押されるように、露伴のクセ強な描写が薄れてしまった感はあります。
全体的なムードは素敵だし、画材の話や音楽も含めてアーティスティックな感じがあって個人的に大好きですw
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.7 / 10
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