SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~

Amazon Prime Videoから2023年6月9日に独占配信された「SEE HEAR LOVE ~見えなくても聞こえなくても愛してる~」の感想記事です。

ウェブ漫画家”NASTY CAT”の「見えなくても聞こえなくても愛してる」を原作とした実写映像化作品です。

オススメ度3.9

あらすじ&予告編

漫画家の泉本真治は、自身が心血を注いできた作品の映画化が決まり喜んでいた矢先、目が見えなくなる病を患ってしまう。

ようやく軌道に乗ってきた連載漫画も休載を余儀なくされ、一緒に暮らす祖母の世話も困難になっていく。

孤独と恐怖に襲われベランダから身を投げ出そうとした真治は、彼の漫画のファンで生まれつき耳が聞こえない相田響に助けられる…

作品情報

製作国:日本(2023年)

配給:Amazon Prime Video

監督・脚本:イ・ジェハン

本編:132分

出演:山下智久、新木優子、高杉真宙、山本舞香、深水元基、菅原大吉、山口紗弥加、夏木マリほか

レビュー

視力を失う病に侵された漫画家と、聴覚障害を持つ女性の切なくも温かいロマンスを描いた作品。

普段恋愛ものは敬遠しがちながらも「私の頭の中の消しゴム」(2004)のイ・ジェハン監督が務め、キャストもよさそうだったので鑑賞を決めましたが、個人的には観て正解だったと思います。

トータルして美しい物語に感じました。

もちろん漫画原作のフィクション感溢れるやや無理矢理な展開や、小っ恥ずかしいセリフや演出にむず痒い思いをするところもありましたが、一貫して迫り来る障害をものともしない力強さは感じられましたし、漫画と現実を結びつける内容は好みでした。

何よりも出ている俳優陣の演技力が光っていて、山下智久の無表情さはクレショフ効果を最大限発揮しているように感じられて以前より好きでしたが、本作にはうってつけであったように感じましたし、ヒロインを演じる新木優子は発声しないからこそ表情に注目が行くし、キュートさ全開。

対照的だからこそここまで引き込まれるのかもしれませんね〜

脇を固めるキャラクターたちも演技派を揃えつつ、クセ強めで非常にシュール。

ラストをあの形にするのはなかなか勇気がいる選択のような気もしますが、個人的にはスッキリ腑に落ちる締めくくりでしたし、全体的に見ても良い塩梅に幸せが散らばっていて感情を揺さぶる良作に感じました。

評価

脚本3.5

配役4.0

演出3.5

音楽3.5

映像4.0

IMDb 6.8 / 10

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