Amazon Prime Videoから2023年11月2日に独占配信された「ナックルガール」の感想記事です。
韓国の同名人気ウェブコミックを原作とした作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
将来を有望視される女性ボクサーの橘蘭は、ある日突然、唯一の家族である大切な妹である柚希が行方知らずになったことを知る。
警察から妹が自殺したという連絡を受けた蘭だったが、そのことを信じることができず、独自に調査を開始。 やがて蘭は柚希が事件に巻き込まれたことを知り、事件の裏に謎の犯罪組織の存在が見え隠れしていることに気づいた蘭は、妹を救出するため大切なグローブを外し、ナックルダスターを武器にたった一人で裏社会に踏み込んでいく…
作品情報
製作国:日本、韓国(2023年)
配給:Amazon Prime Video
監督:チャン
本編:107分
出演:三吉彩花、伊藤英明、窪塚洋介、前田公輝、細田佳央太、南琴奈、神保悟志、松田るか、三浦誠己、栄信、納谷幸男、有森也実、八十田勇一、近藤芳正ほか
レビュー
ボクサーと裏社会の対峙を描いた本作は、韓国漫画を原作とした女性の復讐劇もの。
韓国では女性のアクションが流行っているのか、Netflixでつい先日配信された「バレリーナ」は軽快でスタイリッシュなアクションとテンポ良さが魅力的な、バイオレンス味溢れるガンアクションでした。
同じく「キル・ボクスン」は、韓国版「キル・ビル」(2003)と言っても良いレベルのハイクオリティな殺し屋のお話。
両者に共通するのは銃を使ったクライムアクションで、人がゴミの様に死んでいくところですが、ボクサーに焦点を当てるとここまで難しくなるのか…という思いが先に来てしまいます。
いかにもアクションの練習に時間を割いたであろうキレのある演技は抜群で、主演の三吉彩花をはじめ、前田公輝のアクションは目を見張るものがありますし、単純にカッコ良い。
伊藤英明、窪塚洋介のビッグネームもしっかり光っていたし、キャスト的には観づらさは全くなく、邦画特有の”間の悪さ”などが廃された感じは好感でしかありません。
しかし、原作漫画を実写化することの難しさが前面に出てしまったかのような、盛り上がり切らない感じが終始出てしまっていたのが非常に残念に感じました。
加えて、和訳したものをそのままセリフにしたのか?と疑いたくなるような台詞回しだったり、世界観の作り込みの甘さも目立ったように感じます。
説明セリフがほとんどなく関係性が見やすいことや、疑問点を持たせず(逆に深みもない)淡々と進められるストーリー展開はある意味新鮮で何も考えずに観ていられるし、キャストをはじめカット割や構図といった邦画らしからぬ演出は好感が持てる作品でした。
配信だからこそこういった挑戦的な作品も続々生まれるでしょうし、映画の形もどんどん変わっていくのでしょうね。 そんな風に思わせられる作品です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 5.6 / 10
コメント