クロックワークスから2022年9月23日に劇場公開された「LAMB/ラム」の感想記事です。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などの特殊効果を担当したヴァルディマル・ヨハンソンの長編監督デビュー作。
第94回アカデミー賞国際長編部門アイスランド代表作品に選出、第74回カンヌ国際映画祭オリジナリティ賞を受賞、2021年のシッチェス・カタロニア国際映画祭最優秀作品賞とノオミ・ラパスが主演女優賞を受賞しています。
オススメ度
あらすじ&予告編
山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリアが羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。
子どもを亡くしていた2人は、その「何か」に「アダ」と名付け育てることにする。
アダとの生活は幸せな時間だったが、やがてアダは2人を破滅へと導いていく…
作品情報
原題:Lamb / Dýrið
製作国:ポーランド、アイルランド、スウェーデン(2021年)
配給:クロックワークス
監督:ヴァルディマル・ヨハンソン
本編:106分
出演:ノオミ・ラパス、ヒルミル・スナイル・グドゥナソン、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン、イングヴァール・E・シーグルソンほか
レビュー
個人的には衝撃的。 そして良い読みで呆気にとられた。
A24が配給するだけで個人的には期待してしまうが、その期待通りどころかそれ以上に作り手の独創的かつ野心的な面が上回っている。
一体何の話なのかは全く分からないまま、気がつけば当たり前のように可愛がられている羊人間アダと、ちょっと歪ともいえる家族の日常が妙に心地よい。
そこから唐突に飛び交う銃弾に、何の時間だったのか!と叫びたくなる。 もちろん良い意味でw
それにしても北欧ほどミステリーやホラーに適した土地はあるだろうか。
背後に広がる雄大な自然が、穏やかさと冷たさを兼ね備えた感じがして、こと本作においては奇妙な手触りを残しているように感じる。
また、見せるところと見せないところの線引きも巧妙で、没頭感はそこに由来するのだろう。 それにしても”アレ”のデザインはどうにかならなかったのだろうか…理屈で捻じ込まれたような感じがしてしまったのは否めない。
それでも全体通してジワジワと面白く観られる梁策だと思います。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.3 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 86% Audience 61%
metacritic METASCORE 68 USER SCORE 6.3