東映から2023年11月10日に劇場公開された「法廷遊戯」の感想記事です。
第62回メフィスト賞を受賞した作家・弁護士の五十嵐律人による法廷ミステリー小説の実写映像化作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
弁護士を目指してロースクールに通うセイギこと久我清義と、同じ学校で法律を学ぶ幼なじみの織本美鈴、2人の同級生でロースクールの学生たちが行う「無辜ゲーム」と呼ばれる模擬裁判を司る天才・結城馨は、共に勉強漬けの毎日を送っていた。
無事に司法試験に合格し、弁護士となった清義のもとに、ある時馨から無辜ゲームをやろうという誘いがくる。 しかし、呼び出された場所へ行くとそこには血の付いたナイフをもった美鈴と、すでに息絶えた馨の姿があった。
この事件をきっかけに、3人をめぐる過去と真実が浮かびあがっていき、事態は二転三転していく…
作品情報
製作国:日本(2023年)
配給:東映
監督:深川栄洋
本編:97分
出演:永瀬廉、杉咲花、北村匠海、戸塚純貴、黒沢あすか、倉野章子、やべけんじ、タモト清嵐 、柄本明、生瀬勝久、筒井道隆、大森南朋ほか
レビュー
原作未読ながら引き込まれるサスペンス要素とヒューマンドラマ。
予告ほどハラハラすることはなかったが、本作はミステリーでありながらドラマ重視。
割とシンプルなストーリーなので、推理・考察好きにはやや物足りないかもしれませんね。
罪と向き合う主人公と自身を守ってくれた主人公に執着を見せるヒロイン、さらに自分を犠牲にして亡き父の冤罪を証明する友人を加えたその歪な関係性と構図はハマっているし見応えもあります。
三者三様に大きな表情の変化を見せないながら、感情の機微を体現していると感じる見事な配役だと思います。
詳しくはないが永瀬廉はこの手の演技はお手のものであるように感じるし、北村匠海は目で語れる数少ない役者だと思っています。 杉咲花も理不尽な生い立ちばかりではなく、澄んだ瞳の奥で何かを見据えている役も似合っていると感じます。
心情の描写不足は否めないが、こと映画に関してはしょうがないようにも受け取れます。
東野圭吾の「白夜行」でも思いましたが、若者の未来が暗すぎる…
彼らを守るべきである法との関連が作品に深みを出していると良作だと思います。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 5.1 / 10