浅田家!

MOVIE
引用元:東宝

東宝から2022年10月2日に劇場公開された「浅田家!」の感想記事です。

様々なシチュエーションでコスプレして撮影するユニークな家族写真で注目を集めた写真家”浅田政志”の実話をもとに、写真集『浅田家』と『アルバムのチカラ』を原案とし、オリジナル要素を加え描いたヒューマンドラマ作品です。

第44回日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞(黒木華)を受賞しています。

オススメ度3.5

あらすじ&予告編

浅田家の次男・政志は、父の影響で幼い頃から写真に興味を持ち、やがて写真専門学校に進学。 卒業制作の被写体に家族を選び、浅田家の思い出のシーンを再現した写真で学校長賞を受賞する。

卒業後しばらくはくすぶっていたものの、再び写真と向き合うことを決意した政志が被写体に選んだのはやはり家族だった。 様々なシチュエーションを設定しては家族でコスプレして撮影した写真で個展を開催し、写真集も出版され、権威ある賞も受賞する。

プロの写真家として歩み始めた政志は、全国の家族写真の撮影を引き受けるようになる。 しかし、2011年3月11日、東日本大震災が発生。かつて撮影した東北に住む家族のことが心配になった政志は被災地に足を運ぶが、そこで家や家族を失った人々の姿を目の当たりにする…

作品情報

製作国:日本(2020年)

配給:東宝

監督:中野量太

本編:127分

出演:二宮和也、黒木華、菅田将暉、風吹ジュン、平田満、渡辺真起子、北村有起哉、野波麻帆、駿河太郎、池谷のぶえ、松澤匠、篠原ゆき子、後藤由依良、妻夫木聡ほか

レビュー

浅田家と写真、そして東日本大震災と大きく二部構成で描かれた作品。

クスりと笑える前半と感動させられる後半という見事に違うテイストを、等身大のストーリー展開に落とし込む手腕に唸らされます。

何よりも家族や幼馴染に支えられながらやりたいことを見つけ、さらにはやるべきことを見出す成長物語として受け取れ、実話ベースなのも相まって感情移入がし易いのが特徴的です。

ホームドラマは面白みがあって良いし、こんな家族を作りたいと思わせてくれる素晴らしい演出だと思います。

そして、写真家と被災者の交流を描いた後半は、改めて”写真”というもの、形に残す大事さを教えてくれましたし、ひとえに感動させられ、忘れてはいけないものを思い出させてくれるように感じます。

壮大なストーリーではなく、等身大のストーリー。

出来ることをやる。 そんな当たり前だけど疎かになりがちなものに気付かせてくれる良作であると思います。

評価

脚本4.0

配役4.0

演出3.5

音楽3.0

映像3.0

 IMDb 7.4 / 10

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