ファントム・フィルムから2017年2月18日に劇場公開された「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」の感想記事です。
2021年にジャン=マルク・ヴァレが亡くなる前の最後の映画監督作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
ウォール街のエリート銀行員として出世コースに乗り、富も地位も手にしたデイヴィスは、高層タワーの上層階で空虚な数字と向き合う日々を送っていた。
そんなある日、突然の事故で美しい妻が他界。 しかし、一滴の涙も流すことができず、悲しみにすら無感覚に自分に気付いたデイヴィスは、本当に妻のことを愛していたのかもわからなくなってしまう。
義父のある言葉をきっかけに、身の回りのあらゆるものを破壊し、自分の心の在り処を探し始めたデイヴィスは、その過程で妻が残していたメモを見つけるが…
作品情報
原題:Demolition
製作国:アメリカ(2015年)
配給:ファントム・フィルム
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
本編:101分
出演:ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ、クリス・クーパー、ジュダ・ルイス、C・J・ウィルソン、ポリー・ドレイパー、マラキー・クリアリーほか
レビュー
妻の死にすら無感覚になってしまった男が、身の回りのものを破壊することでゼロからの再生へと向かっていく姿を描いたヒューマンドラマ作品。
本作はジェイク・ギレンホールの演技なくして語れない。
「ナイトクローラー」(2014)で披露したように、メンタルに問題を抱えた陰のあるキャラクターが似合う役者はそういないでしょう。
狂気に似た感情から、切迫とも言える心情へ変わっていく様を見事に体現。 あまりに難しい役を演じきっています。
原題の”Demolition”どおりに進むストーリーは、インテリジェンスな主人公が肉体を酷使したり破壊衝動に駆られたりといった分かりやすさもあって、安心して観ていられるように感じます。
そしてヴァレ監督の、傷ついた人の心の奥底を覗き込むような演出は抜群。 音楽のセンスも素晴らしい良作です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.0 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer 54% Audience 55%
metacritic META SCORE 49 USER SCORE 7.4
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