サンダーボルツ*

ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズから2025年5月2日に独占配信された「サンダーボルツ*」の感想記事です。

「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)34作品目。

オススメ度4.2

あらすじ&予告編

大きな黒い影が突然ニューヨークの街に出現し、謎の敵が市民たちをあっという間に消し去る。

しかし、世界が再び大きな脅威にさらされても、かつて人類を危機から何度も救ったアベンジャーズは姿を見せることがなかった。

そんな絶望的な状況の中で立ち上がったのは、洗脳されてヒーローと戦った過去を持つ、ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズだった…

作品情報

原題:Thunderbolts*

製作国:アメリカ(2025年)

配給: ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ

監督:ジェイク・シュライアー

本編:126分

出演:フローレンス・ピュー、デヴィッド・ハーバー、セバスチャン・スタン、ワイアット・ラッセル、オルガ・キュリレンコ、ハナ・ジョン=カーメン、ジュリア・ルイス=ドレイファスほか

レビュー

マーベル・シネマティック・ユニバースが誇る?スーパーヴィランチーム「サンダーボルツ」。
さすがに最近破綻気味だと感じているMCUだが、そもそも一作一作の完成度よりキャラクターによって支えられてきたと思っているので、本作はキャラクターの魅力に立ち返ろうとしているところが好印象ではある。 とはいえコミカルなはずのシーンが薄ら寒かったり、紋切り型の表現が多くてそれぞれのキャラクターを活かしきれていない感は否めない。
それも今後の関連作で上手いことカバーしてくれて、キャラたちの魅力が増していけば、改めて価値が上昇する作品になる気はしているし、クライマックスで大風呂敷を広げるよりも内省的な物語として完結させようとしたチャレンジ精神は買い。
負け犬たちの再生ストーリーというのが共感されやすいのもある。
皆それぞれ痛みを抱えているからこそこの展開に説得力が出るし、光の道を歩んだヒーローでこれは出来ない。
アクションも個人的にはすっきりと描写されていて見やすかった。
本作を観て痛感したが、スーパーヒーローものを題材にする映画等にとって今が一番難しい時代なのかもしれない。 言うまでもなく現代は戦争、政治、社会と幅広い混乱の中にあり、特効薬は依然として見当たらない。 観客が肌身に感じる時代的な憂鬱と、作中に登場する言わば”二軍ヒーロー”たちの葛藤とが期せずして重なったように思える。
コスチュームの色はくすみ、誰もがどこか不安定で自分のことで精一杯。 生きるため仕方なく共闘せざるをえなくなる者たち。 そんな彼らが力を合わせ、目の前の人の命を救っている。 本作にはそういう我々が最も観たかったであろう”衝動”的な何かが組み込まれていると思えてならない。
緩急を適度につけながらテンポよく直球で胸を打つ。 今後のマーベル作と向かい合う上でのモチベーションとなりうる快作なのは違いない。

評価

脚本4.0

配役4.5

演出4.5

音楽4.0

映像4.0

IMDb 7.1 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer 88% Audience 93%

metacritic METASCORE 68 USER SCORE 7.1