東宝から2023年11月3日に劇場公開された「ゴジラ-1.0」の感想記事です。
『ゴジラ』シリーズでは37作目であり、国産の実写作品としては『シン・ゴジラ』(2016)以来7年ぶりとな通算30作目で、ゴジラ生誕70周年記念作品と位置付けられる作品です。
オススメ度
あらすじ&予告編
舞台は戦後の日本。 戦争によって焦土と化し、なにもかもを失い文字通り「無(ゼロ)」になったこの国に、追い打ちをかけるように突如ゴジラが出現する。
ゴジラはその圧倒的な力で日本を「負(マイナス)」へと叩き落とす。
戦争を生き延びた名もなき人々は、ゴジラに対して生きて抗う術を探っていく…
作品情報
製作国:日本(2023年)
配給:東宝
監督:山崎貴
本編:125分
出演:神木隆之介、浜辺美波、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介ほか
レビュー
日本が生んだ特撮怪獣映画の金字塔「ゴジラ」。
28作目「ゴジラ FINAL WARS」(2004)までの着ぐるみから、VFXを駆使した29作目「シン・ゴジラ」(2016)までにおいて”現在”を描いてきましたが、その生誕70周年記念すべき30作目の本作は”過去”を描いているのが大きな特徴ではないでしょうか。
戦後の復興期を迎える日本をリアルに表現した「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005)を手掛けた山崎貴が監督だからこそ描けた作品であるのは言うまでもなく、1作目の「ゴジラ」(1954)をも悠に遡る時代背景で描かれるゴジラは秀逸です。
脚本はツッコミどころが多いところは否めないながらも、”絶望の象徴”とも呼ばれるゴジラを抜群に表現出来ている様に感じられるし、昭和の街並みのセットなど再現度高い演出が素晴らしいことに加え、戦闘機や軍艦が織りなす臨場感は圧巻の一言に尽きます。
終戦後に残されていた試作段階の前翼型局地戦闘機”震電”とゴジラのVFXが起こした奇跡と言って良いハイライトは、色んな意味で名場面なのは間違いないですし、様々なシチュエーションで迫力満点のリアルリティ溢れるVFX演出は存在感が違いますね〜
“巨大怪獣vs人間”という対立軸で語られてきた今までと比較すると、元特攻隊員の敷島とそれを取り巻く人間関係をサイドストーリーに据えたヒューマンドラマが前面に押し出されていることが印象的で、個人的にはスペクタル要素に引けを取らないくらいもっと深く切り込んで欲しかったと思いました。
とは言え、良作なのは間違いないですし、ラストのシーンを含め今後の展開にも期待したいです。
思えば初めて観た映画が『ゴジラVSスペースゴジラ』(1994)だったなぁ〜 感慨深いw
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 7.8 / 10
ROTTEN TOMATOS Tomatometer –% Audience –%
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