正体

MOVIE
引用元:映画「正体」

松竹から2024年11月29日に劇場公開された「正体」の感想記事です。

染井為人の長編同名小説を原作としたWOWOWの連続ドラマに続いての実写映像化作品です。

オススメ度4.0



あらすじ&予告編

日本中を震撼させた凶悪な殺人事件を起こして逮捕され、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走した。

鏑木を追う刑事の又貫征吾は、逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。

しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像だった。

さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木。

やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになり…




作品情報

製作国:松竹(2024年)

配給:松竹

監督:藤井道人

本編:120分

出演:横浜流星、吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈、前田公輝、田島亮、遠藤雄弥、宮﨑優、森田甘路、西田尚美、山中崇、宇野祥平、駿河太郎、木野花、田中哲司、原日出子、松重豊、山田孝之ほか



レビュー

小説、ドラマ、そして劇場公開まで辿り着いたヒューマンサスペンスである本作は、劇伴も映像も迫力があり、演者も申し分ないためにクオリティ高くまとまっている感じがあります。 逃走劇はスリルすら感じられる。

敷居が高いように見える社会派作品も、藤井道人の監督作品に触れることで最近は随分と多くなったし親しみやすくなった感じすらある。 そして何より犯罪溢れる混沌とした時代だからこそのリアリティのある闇深さがテーマとして刺さる。

もちろん120分で全てを表現するには無理があって、ドラマほどに沁みる濃厚な感じにはならない。

原作小説とは大きくラストが違っているが、ドラマとは共通している中で最後の余韻を長くしたのは個人的には評価したい。

そして、何よりも横浜流星の演技あっての作品であることは間違いなく、ドラマ版の亀梨和也と同様にここまで顔が綺麗な人が目にとまらないのだろうか?と疑問に思わせてくれるのは変わらず、少しずつ透明感を増しながら闇から抜け出し、感情を増やしていく様を好演。
対称的に感情を押し殺しながら執拗に追い続けるう刑事演じる山田孝之も素晴らしく、本作の軸となる中で感情を滲ませる瞬間は印象的。



評価

脚本4.0

配役5.0

演出4.0

音楽3.0

映像4.0



IMDb 6.9 / 10