ワーナー・ブラザース映画、MAPPAから2023年9月15日に劇場公開された「アリスとテレスのまぼろし工場」の感想記事です。
岡田麿里による『さよならの朝に約束の花をかざろう』(2018)に続くオリジナル作品第二弾。
オススメ度
あらすじ&予告編
製鉄所の爆発事故によって全ての出口を閉ざされ、時まで止まってしまった町。 いつか元に戻れるように「何も変えてはいけない」というルールができた。 変化を禁じられた住民たちは、鬱屈とした日々を過ごしている。 中学3年生の菊入正宗は、謎めいた同級生・佐上睦実に導かれて足を踏み入れた製鉄所の第五高炉で、野生の狼のような少女・五実と出会う…
作品情報
製作国:日本(2023年)
配給:ワーナー・ブラザース映画、MAPPA
監督:岡田麿里
本編:111分
出演:榎木淳弥、上田麗奈、久野美咲ほか
レビュー
時間が止まった街を舞台に描く青春物語。
端的に言うと上記のようになるのかもしれないがそんな単純な話では無く、バブル崩壊前の良い時代のまま変化させたくない大人達と、繰り返す日常に飽き飽きし、恋への衝動から世界の謎を解いていく子供達の対立構造がメインに据えられたストーリー展開に、リアリティを感じさせらるのはおそらく気のせいではないでしょう。
脚本と監督を務めた岡田麿里がオファーし、中島みゆきが脚本を読んだ上で快諾し作った楽曲「心音」も印象深いし、工場など背景の映像描写も幻影的です。
しかしながらクライマックスはそこそこ良かったが、それぞれのキャラクターの関係性をはじめ設定が常軌を逸していて、ご都合主義は割と受け入れられるタイプだと自負していますが、イマイチ理解し得ない。
もっと言うと、タイトルのアリスとテレスが何を意味するかも全く分からない。 アリストテレスから取った感じがするが、哲学的な雰囲気も知的探究心を指摘する描写すらないのは残念です。
でも映像と音楽は綺麗で、キャスティングも非常に勢いのある作品です。
評価
脚本
配役
演出
音楽
映像
IMDb 6.4 / 10
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