ナイトフラワー

松竹から2025年11月28日に劇場公開された「ナイトフラワー」の感想記事です。

第49回日本アカデミー賞で優秀監督賞・優秀脚本賞(内田英治)、優秀主演女優賞(北川景子)、最優秀助演女優賞・新人俳優賞(森田望智)を、第68回ブルーリボン賞で助演女優賞(森田望智)、新人賞 (渋谷龍太)を受賞しています。

オススメ度3.8

あらすじ&予告編

借金取りに追われ、二人の子供を抱えて東京へ逃げてきた夏希は、昼夜問わず働きながらも、明日食べるものにさえ困る生活を送っていた。

ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。 そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。 夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。

タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。 ところがある女子大生の死をきっかけに、二人の運命は思わぬ方向へ狂い出す…

作品情報

製作国:日本(2025年)

配給:松竹

原案・監督・脚本:内田英治

本編:124分

出演:北川景子、森田望智、佐久間大介、渋谷龍太、渋川清彦、池内博之、田中麗奈、光石研、渡瀬結美、加藤侑大ほか

レビュー

昼はパート、夜はスナックで働きながら2人の子供を育てる母親がドラッグの売人になる姿を描いたヒューマンサスペンス作品。
内田監督が自ら原案・脚本も手がけ、借金取りに追われる母親が子どもたちの夢をかなえるため危険な世界へと足を踏み入れていく姿をスリリングに描き出す。
緊迫感ある予告編は確かに観てみようかと思わせられるが、観てしまうとこんな作品作らなくていいのに、が本音なところで、観るモノに何を与えたいのか甚だ疑問。 こんな風になりたくないから頑張ろう。レベルだとした何ら救われない気すらする。
貧困や裏社会、母子家庭の厳しい現実を描く作品は個人的には好きじゃない。 鑑賞後の余韻がキツい。 しかし、観てしまう。 本作も例に漏れずにそれである。
バイオレンスに金、薬物、そして相反するように家族愛や友情、優しさと色んな要素が混在する本作は、Vシネ的な感じであればB級極まりないだろう。
それを明らかにアカデミー賞に多数ノミネートまで押し上げたのは圧倒的な表現力で作品を盛り立てた俳優陣に他ならない。 中でも森田望智は圧巻と言って良いだろう。 メインキャスト以外もキャラが立ってて良い。
そして触れずにはいられないラストシーン。
所謂解釈型エンディング。 決定的な描写こそないものの、残された様々な要素が最悪の結末を迎えたことを強く示唆する見事な構成となっているのは否めないし、絶望の日に窓辺で花を咲かせるナイトフラワーが皮肉に感じてならない。
幸せなカットがラストを飾っているのが僅かな救いであり、あまつさえそれが現実なのか幻想なのかは置いておいても、この作品の脚本が評価されるところではないだろうか。

評価

脚本3.0

配役5.0

演出3.5

音楽4.0

映像3.5

IMDb 6.7 / 10

ROTTEN TOMATOS Tomatometer ーー% Audience ーー%